蔵で育む

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蔵で育む

南薩摩の大地と水と人の交響曲
焼酎造りを料理の教科書のように言えば次のようになります。

まず主原料のサツマイモに含まれるデンプン質を「こうじ」の力でブドウ糖に変え、さらに「こうぼ」の力でアルコール発酵させます。これを「もろみ」と呼びます。「もろみ」の中では、並行複発酵といって糖化とアルコール発酵がともに進行します。この「もろみ」を加熱して、湯気を冷まして集めたものが焼酎です。

乙類の本格焼酎では単式蒸留機というとても単純な蒸留機を使います。しかし、だからこそ「もろみ」の風味や旨味がそのまま活かされるのです。この単純さの中に味の深さと広がり、造り手の苦心と工夫がしのんでいるのです。まさに「すべて偉大なものは単純である」(フルトヴェングラー)というところです。
だから下手にこしらえない、変にこだわらない。これが明治蔵の焼酎造りです。杜氏や蔵子ひとりひとりが、ひとつひとつの仕事を丹念にこなすこと、つまり当たり前のことを当たり前にやることに尽きます。

焼酎ができるまでのあらましは、次の通りです。

焼酎製造の流れ
こうじ米造り
鹿児島産の米を洗い、蒸します。
放冷台に移し、種麹菌とよく混ぜます。
人肌の温度になったら麴室に入れます。一昼夜経ったら、もろ蓋にとりわけます。これから二昼夜かけて、盛り込み、切り返し、仲仕事、仕舞い仕事、枯らし等の作業を重ね麴米を造るのです。
こうじ米造り
こうじの役割
(1)澱粉(麹)→糖
(2)糖→(酵母)アルコール
焼酎を造るには、さつま芋の澱粉を糖に変え、次にこうぼの力でアルコール発酵させるのです。
こうじの出来が、香りや風味や旨味のカギとなります。酒造りは「1にこうじ、2に造り」と言われるゆえんです。
 
こうじの役割
手造り焼酎とは
明治蔵は手造り焼酎を造っています。
手造りとは「もろ蓋を使い、自然換気の部屋で製造した麴を使用した単式蒸留焼酎でなければ手造りの表示をしてはいけない」(公正競争規約第7条)と規定されています。
一次もろみ
米こうじに水とこうぼを加えて約6日間発酵させます。
元気のいいこうぼを増殖します。これを「酒母」と呼びます。
一次仕込み
さつま芋の選別
南薩摩で育まれたさつま芋を、よく洗い焼酎造りにふさわしい部分を取り出します。熟練のご婦人たちが、さつま芋を手玉にとる作業は、まさに圧感!
さつま芋の選別
いも蒸し
二次仕込みの前に、新鮮なさつま芋を蒸します。
二次もろみ
一次もろみに、水と粉砕した蒸し芋を加えて約10日間じっくりと発酵させます。
二次もろみ
蒸留
木桶製の単式蒸留機で手造り焼酎を蒸留します。
蒸留の最初に出てくるのを「初垂れ(はなたれ)」と呼びます。
真ん中を「本垂れ(ほんだれ)」しまいのほうを「末垂れ(すえだれ)」と呼びます。それぞれの時期でそれぞれの成分や風味があります。
蒸留
貯蔵
明治蔵では昔ながらのかめ壷で貯蔵されます。
貯蔵
完成
瓶に詰めて出荷します。
完成

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